はじめに:1冊の絵本から始まった、我が家の“本のある暮らし”
「子どもに、何か毎日続けられることをしてあげたい。」
そう思って始めたのが、絵本の読み聞かせでした。
最初は寝る前の5分。
0歳の小さな子を膝にのせ、ゆっくりとページをめくるだけの時間。
まだ言葉も通じないのに、それでも絵を見て笑ってくれるその姿に、私は癒されていました。
そんな何気ない日課が、いつの間にか我が家の中心に。
気づけば絵本の魅力にどっぷりハマり、収集が趣味にまで発展しました。
今ではリビングの一角に「おうち図書館」と呼んでいる絵本コーナーがあり、
2000冊を超える絵本たちが家族の日々を彩っています。
この記事では、私の経験をもとに、
- 読み聞かせで感じた親子への効果
- 絵本収集の楽しみ方
- “おうち図書館”をつくる実践アイデア
- たくさんの絵本と出会うコツ
をたっぷりご紹介します。
「絵本を通じて暮らしを豊かにしたい」「家に小さな図書館を作ってみたい」
そんな方にぴったりの内容です。
読み聞かせがもたらす、親子の“心の成長”

1. 語彙力と表現力が自然に育つ
絵本は、リズムのある言葉や擬音語など、子どもの耳に心地よい日本語がたくさん詰まっています。
「きらきら」「ふわふわ」「しーん」などの言葉を繰り返し聞くうちに、
子どもの語彙がどんどん増えていくのを感じます。
まさに、遊びながら言葉のセンスが磨かれていく瞬間でした。
2. 想像力と感情が豊かになる
絵本には、現実にはない世界が広がっています。
動物が話したり、星が笑ったり、風が歌ったり。
子どもはその世界に自然と入り込み、登場人物の気持ちを感じ取るようになります。
「この子、なんで泣いてるのかな?」と問いかけるだけで、
子どもの中に“想像する力”と“思いやり”が育っていくのです。
3. 親子の絆を深める特別な時間

読み聞かせは、単なる勉強でも教育でもありません。
それは、親と子が心を通わせる“コミュニケーションの時間”です。
膝にのせ、体のぬくもりを感じながら、穏やかに声を重ねる。
その時間こそが、子どもにとって「安心」と「愛情」を実感できる瞬間なのです。
4. 親のリフレッシュにもなる
声に出して読むことで気分転換になり、大人も絵本の世界を楽しめます。
大人になって読み返すと、昔は気づかなかった深いメッセージにハッとすることも。
絵本は、親にとっても“心を整えるツール”なんです。
絵本収集の楽しみ方:集めることは、思い出を集めること

読み聞かせを続けるうちに、私は「絵本を所有する喜び」を知りました。
図書館で借りて読むのもいいけれど、
お気に入りの1冊を手元に置き、いつでも開けるようにすることで、絵本との関係がぐっと深まります。
1. 本棚に並ぶだけで心がときめく

カラフルな絵本の背表紙が並ぶ本棚は、それだけで空間が明るくなります。
部屋に絵本があるだけで、「今日はどれ読もう?」と会話が生まれる。
絵本は、インテリアとしても心を豊かにしてくれます。
2. 子どもが“選ぶ”楽しさを知る
我が家では、毎晩「今日はどれ読む?」と子どもが自分で本を選びます。
選ぶ時間も立派な“読書の一部”。
その日の気分で絵本を選ぶことで、子ども自身の感性や判断力が育ちます。
3. 絵本は“成長の記録”
赤ちゃんのころに夢中だった絵本、幼児期にハマったシリーズ。
棚を眺めるだけで、その時期の思い出がよみがえります。
絵本は、まるでタイムカプセルのように、家族の時間を閉じ込めてくれます。
おうち図書館”を作るステップ

絵本が増えてきたら、ぜひ挑戦してほしいのが 「おうち図書館」づくり。
特別なスペースがなくても、ちょっとした工夫で“本が主役の空間”を作ることができます。
ステップ①:本棚を“飾る”意識で
絵本は背表紙だけでなく、表紙も魅力的。
お気に入りの数冊を表紙が見えるように飾ると、インテリアとしても素敵です。
100円ショップのブックスタンドやウォールラックを使えば、簡単に「絵本ギャラリー」が完成。
子どもも表紙が見えると「これ読みたい!」と手に取りやすくなります。
ステップ②:テーマで分けると“探す楽しみ”が生まれる
絵本を季節やジャンルごとに分けて並べると、図書館のように探す楽しみが増します。
| テーマ例 | 絵本ジャンル |
|---|---|
| 春 | 花・出会い・成長・入園 |
| 夏 | 海・虫・冒険・お祭り |
| 秋 | 食べ物・自然・感謝 |
| 冬 | 雪・クリスマス・お正月 |
季節ごとに本棚を入れ替えることで、暮らしにリズムが生まれます。
ステップ③:読み聞かせコーナーを作る
リビングの一角に、小さなマットとクッションを置くだけで、立派な“読み聞かせスペース”に。
柔らかい照明にして、読み聞かせの時間を特別なイベントにするのがおすすめです。
夜はその場所で「おやすみ絵本」を読む。
1日の終わりに、親子でページをめくる時間は最高のリセットになります。
ステップ④:絵本の“ローテーション”で新鮮さを保つ
常に全部を並べておくと、子どもが飽きてしまうことも。
我が家では、週ごとに10冊だけを選んで“今週の棚”を作っています。
読み終えたら入れ替え。
久しぶりに再登場する絵本に、「またこれ読もう!」と盛り上がるのが定番です。
ステップ⑤:“絵本ノート”を作って記録する

読んだ絵本を記録するノートを作るのも楽しい習慣。
タイトルや日付、簡単な感想を書き込むだけでOK。
子どもが絵を描いたりシールを貼ったりすれば、世界でひとつの読書アルバムに。
成長したときに見返すと、「こんな絵本が好きだったんだね」と家族で笑顔になれます。
たくさんの絵本に出会う5つのコツ

絵本収集を続けていると、「もっと素敵な絵本に出会いたい!」と思うようになります。
そんなときに役立つ、私の実践的な“出会いのコツ”をご紹介します。
- 古本屋をのぞく
わが家にとって古本屋の絵本コーナーは宝の山。
100円、200円台で名作が見つかることも珍しくありません。廃盤になった絵本や、現在本屋さんでは取り扱っていない絵本があるとテンションが上がります!
中古でも状態が良ければ十分楽しめます。 - 図書館で試し読み
買う前に借りてみて、“何度も読みたくなるか”を確認。
気に入った本だけ購入すれば、無駄がありません。 - フリマアプリやリサイクルショップを活用
まとめ売りや“絵本福袋”など、意外な名作と出会えるチャンスがあります。 - SNSで情報収集
「#おすすめ絵本」「#おうち図書館」で検索すると、リアルな感想や写真が見つかります。
他の家庭の本棚を見るのも刺激になります。 - 季節やイベントに合わせる
行事や季節に合わせた絵本を選ぶことで、特別感がアップ。
たとえばクリスマスや七夕、夏祭りなど、“読むイベント”を親子で楽しみましょう。
まとめ|絵本がある暮らしは、心を豊かにする

絵本の読み聞かせは、子どもの語彙や感性を育てるだけでなく、
親子の絆を深め、家の中をあたたかな空気で満たしてくれます。
そして絵本を集め、飾り、読み継ぐことで、
あなたの家にも“小さな図書館”が生まれます。
特別な家具や広いスペースがなくても大丈夫。
大切なのは、絵本を通して親子で過ごす時間を楽しむこと。
今日から1冊ずつ、本を増やしていきましょう。
気づけば、あなたの家にも、
世界でたったひとつの“おうち図書館”ができあがっているはずです。

