
この記事では、子どもの読み聞かせをきっかけに絵本収集にハマった私が、“大人が楽しむ絵本の魅力”と“集め方のコツ”をご紹介します。
教育のために始めた読み聞かせが、私の趣味になった話

私が絵本の世界に深くハマったのは、もともと「子どものため」でした。
育児本で「幼児期に1万冊の読み聞かせをすると、言葉の力と感性が大きく伸びる」という話を読み、
「よし、一日10冊は読もう」と決めたのがきっかけです。
最初は完全に教育目的。
でも、読み聞かせを続けているうちに、自分の方が絵本の世界に癒やされていることに気づいたんです。
絵本の色づかい、やわらかな言葉、ページをめくるたびに広がる小さな宇宙──。
毎晩、子どもと一緒に読む時間が、私にとってもかけがえのないリセットの時間になりました。
子どもが眠ったあと、「もう一回読みたいな」と思って自分だけでページを開く。
その瞬間から、“親としての絵本”から、自分のための絵本”へと変わっていきました。
こうして、気づけば本棚には数百冊の絵本が並び、
今では収集自体が私の大切な趣味になっています。
絵本収集とは?──読むだけでなく「所有して味わう」楽しみ

絵本収集の魅力は、“読む”ことを超えて“味わう”ことにあります。
絵本は、文章と絵、そして印刷や紙質までも含めた総合芸術。
私は最初、子どもの教材として絵本を選んでいましたが、
だんだんと「この表紙の色が好き」「この画家の線が美しい」と、
アートとしての絵本に惹かれるようになりました。
1冊1冊が、小さなアートギャラリー。
手に取るたび、心がやわらかくなるような感覚があります。
絵本収集の始め方
① テーマを決める

絵本は本当に数が多く、やみくもに集めるとすぐに棚がいっぱいになります。
そこで、私は「夜の絵本」や「動物の出てくる絵本」など、
テーマごとに集めるようにしました。
子どもが小さい頃は動物や乗り物ばかり選んでいましたが、
大人になった今は「心が静かになる絵本」を基準に選んでいます。
テーマの例
- 作家別:レオ・レオニ、酒井駒子、いもとようこ
- モチーフ別:夜・星・食べ物・家族
- 時代別:昭和・平成の名作
- 国別:日本・北欧・フランスなど
テーマがあると、コレクションに“ストーリー”が生まれます。
② 集める場所を知る

私はよく、週末に子どもと一緒に古本屋をのぞきます。
大型書店よりも、古本屋や絵本専門店には思いがけない出会いがあるんです。
初めて「これは運命だ」と感じたのは、近所の古書店で見つけた『よるくま』の初版。
子どもが「この絵本、好き」と言って手に取ったのですが、
ページを開いた瞬間、私の方が心をつかまれました。
やさしい青色の世界が、夜の静けさと安心を伝えてくれるようで──。
それ以来、「古本屋で心が動いた本は必ず買う」と決めています。
主な入手先
- 書店・ネット通販:新刊や話題作を確実に入手
- 古本屋・絵本専門店:絶版・希少本との出会い
- フリマアプリ:意外な掘り出し物が見つかることも
③ コレクションを“飾る”

集めた絵本は、ただ並べるだけではもったいない。
私は季節ごとに本棚のディスプレイを変えています。
春は『はなをくんくん』、夏は『スイミー』、秋は『ぐりとぐらのカステラ』、冬は『ちいさなあなたへ』。
季節の気分に合わせて飾ると、部屋全体の空気までやさしく変わるんです。
また、絵本ノートを作って、「読んだ日」「子どもの反応」「お気に入りのページ」などをメモしています。
1冊1冊に思い出が宿る感じがして、まさに“家族のアルバム”のようです。
大人におすすめの絵本5選(私の愛蔵版)

1. 『スイミー』(レオ・レオニ/好学社)
子どもと一緒に何度も読んだ絵本。
大人になってから読むと、「違いを恐れずに生きる」勇気をもらえます。
仕事で落ち込んでいたとき、この絵本に救われました。
2. 『100万回生きたねこ』(佐野洋子/講談社)
読み聞かせでは意味が分からなかったこの作品。
大人になってから読むと、愛することの痛みと尊さに胸が締め付けられます。
人生で一度は読んでみてほしい絵本です。
3. 『よるくま』(酒井駒子/偕成社)
夜の静けさ、母のぬくもり、子どもの安心。
読むたびに心が穏やかになる大好きな一冊です。
4. 『ちいさなあなたへ』(アリスン・マギー/主婦の友社)
母から子へ、子から母へ。
親子で読み継ぐとき、世代を超えて“愛”のかたちが伝わる本。
私はこの本を母の日にプレゼントしました。
5. 『ぐりとぐら』(なかがわりえこ・おおむらゆりこ/福音館書店)
原点でもあり、今も私の絵本棚の中心にある一冊。
カステラの香り、明るい黄色の表紙──
いつ開いても、心が“おうちに帰る”ような安心感をくれます。
絵本を集めながら気づいたこと:癒しと再発見の時間

毎晩の読み聞かせから始まった絵本の時間は、
いつしか私にとって“自分と向き合う時間”になっていました。
絵本を読むと、焦っていた気持ちが落ち着き、
「ゆっくりでいいんだ」と心がほぐれていくんです。
ページをめくるたびに、
子どもと笑い合った瞬間、泣きながら読んだ夜、
そんな記憶が静かに蘇る。
絵本は、時間を包み込む小さな箱のような存在です。
絵本を長く楽しむための保管とメンテナンス
- 直射日光を避ける:日焼け・退色防止にカーテン越しの明るさが◎
- 透明カバーで保護:子どもが触っても安心
- 定期チェック:カビ・紙の劣化を防ぐ
お気に入りの絵本を大切に扱うことも、収集の一部です。
絵本収集を続けるコツ

- 目的を変えながら続ける
最初は子どものためでも、途中から自分の癒しに変わってOK。 - 量より質を大切にする
“読んで心に残るものだけを残す”ことで、棚が自分の心の鏡になります。 - 自分の気持ちの変化を楽しむ
量より質という考えもありますが、最近私は量を集めるのも好きになり、毎週末は中古絵本を探しに古本屋巡りをしています。思わぬ名作や、絶版になったお気に入りの絵本を見つけたときの喜びは、何とも言えないワクワク感があります。
まとめ:絵本収集は、心を育てる大人の趣味

子どもの教育のために始めた絵本の読み聞かせが、
今では私自身の心を育てる時間になっています。
絵本は人生のさまざまな瞬間に寄り添ってくれる存在。
1冊の中に、言葉にならない温もりが詰まっています。
今日もまた、新しい1冊に出会うかもしれません。
あなたも、自分や家族のために──
そして「心を休ませるため」に、絵本を開いてみませんか?
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